場末のライターの徒然日記

なんとなく思ったことを気ままに。言葉を選ばない点は、何卒ご容赦くださいませませ。

ライターになりたい20代へ捧ぐ

ライターは誰でもなれる。

 

これ、ホントの話です。

だって日本に生まれた以上、文章を書いたことがない人はいませんし、

ある程度の学歴があれば何もせずともそれなりの文章を書けるはずです。

 

振り返ってみればレポートや小論文が得意だったとか、

そんな人ってクラスに何人も存在しているはずなんです。

 

とはいえ、そのわりにライターになる目標を実現している人って

めちゃくちゃ多いかと言われれば別にそんなこともない。

 

ということで初回となる今回はその点を踏まえ、

「どうしたら僕(私)ってライターになれるの?」

という20代の方に向けた記事をお送りいたします。

 

クリエイター志望の方ほど心が砕けますのでご注意を。

 

◆ライターの待遇は決して良くない

ライターになれない理由として考えられるのが、

 

  1. そもそも新卒でライター募集を行っている企業が少ない
  2. ライター募集の求人を見ても非正規雇用ばかり
  3. 正社員採用だったとしても待遇が悪い

 

といった理由が考えられるかと思います。

 

文章は書くだけなら誰でもできるのですが、

商用の域でやるとなると、ライティングはやっぱりプロの領域。

そうすると即戦力にならない新卒はなかなか採用されません。

 

稀にポテンシャル重視の採用を行っている企業もありますが、

営業職、総合職(非一般職)と比べるとやっぱり給料は低め。

総合職の新卒初任給の平均が月給23万円と言われているこの時代に、

月給19万円台で募集している求人も数多く見られます。

 

そして安定した雇用形態を望んでいるにも関わらず、

契約社員や業務委託の募集ばかりというのもよくあるケース。

それでも…!とチャレンジしても、結局周りの友人たちと比べてしまい、

最終的にライター業から離脱していく人も少なくありません。

 

ということで、元も子もない結論を出しますが、

ライターは待遇が悪いし稼げません。

 

それでもやるのか?と人生を天秤にかけた時、

聡明な人ほどライターになるのを諦めるはずです。

家庭を持つことを意識する30代からはより顕著になるでしょう。

 

つまり「そもそも間口も狭いし、なれても将来性に欠ける」ので、

ライターとしての就職に踏み出せない人が多くいるのも事実です。

 

◆企業ライターに起こるミスマッチ

ライティングはいわゆる「クリエイティブ」というジャンルに内包されます。

恐らくどの転職サイトを見ても、ライター、記者、コピーライターなどは、

「クリエイティブ職」のカテゴリに入っているかと思います。

 

そしてクリエイティブという言葉を聞いてなんとなく思い描くのは、

「自由に表現力を発揮しながら、自分の作品で世間を魅了する…」

なんていうすごく魅力的で、理想的なビジョンが浮かぶ方も多いはずです。

 

ですがこの日本でそんなビジョンを実現できている人はいません。

断言しますが、絶対にそんな人はいません。

 

もしいるように思えたとしても、その人は裏で泥臭い努力を続け、

絶え間なくスキルアップに向けた自己研鑽をしています。

 

そしてこちらも断言しますが、

残念ながら「自分ならではの感性で世間を魅了することはできません」。

 

冷静に考えれば簡単な話です。

世間と一歩ズレた感性が面白いと評価されることも稀にありますが、

ズレている発想や思想は通常、世間一般からは受け入れられません。

 

それは世の中の大半を占めている「普通の人」の感覚では、

なかなか理解できない異質な感性なんです。

 

理解できない話や絵を見せられて楽しいと感じる人はそうそういません。

TPOからズレているファッションを堂々と着るような人は煙たがられますし、

一部の人にしか響かないようなドラスティックな歌詞は世間の共感を誘えません。

 

売れている曲やファッション、文章、デザインなどはその全てが、

「世間一般のより多くの人たちに面白そうと思えるようなもの」を、

大勢の大人たちが連携し合いながら徹底的に考え抜いて制作されています。

 

自分の感性を100%発揮して大ヒット、なんて作品は存在しません。

それが商用クリエイティブのあるべき姿なんですから。

 

これを読んでげんなりされている方も少なくないはずです。

中には「そんなわけない」と信憑性を疑う人もいるでしょう。

 

恐らくクリエイティブをやりたい人の大多数が、

今筆者が否定したようなことで成果を上げたいと思っているはずです。

 

だからクリエイター志望の人はすぐに辞めます。

 

自分のやりたいクリエイティブができないことをガマンできないケースや、

長時間労働の中で締切を守り続けるというプレッシャーに耐えきれず、

多くの人が早期離職していきます。

 

せっかくライターになれたのに辞めていく人が多いのも、

周りにライターをやっている人が少ない大きな理由です。

 

もちろん長時間労働を強要するような職場は問題があるので、

そこで長く働き続けることが良いことだとは筆者も思いません。

 

しかし、企業で働くライターというのはあくまでも「サラリーマン・OL」です。

営業が制作案件を取ってきて、クライアントがお金を払う先は所属する会社です。

 

自分に直接指名が入り、自分がダイレクトに報酬を受け取る場合は別ですが、

そうでない場合、ライターはただの制作担当です。

 

書いてほしいのはクライアントが思い描く良いものであって、

ライターが思い描く良いものではありません。

 

その現実にしっかりと向き合える人は成長できますが、

プライドが邪魔をして乗り越えられない人は辞めるしかありません。

 

企業のライターはあくまでもサラリーマン(OL)。

 

それを理解できる人だけがライターとして大成できます。

 

◆ならどうすればライターになれるのか

人によっては「ランサーズ」や「クラウドワークス」「サグーワークス」など、

登録型のWebライティングのサイトで活動しようと思う人がいるかもしれません。

 

簡単にライターとしての肩書を獲得できますし、

何より敷居が低いので職務経歴書の賑やかしになると思われがちです。

 

ですが筆者が所属する会社では、

こういった方はかなり慎重に選考を行います。

コピーライター養成講座に通われている方も同様です。

 

実際に採用担当を兼任している筆者からすると…

 

  • クリエイティブ欲が強すぎると早期離職の可能性が高い
  • クラウドソーシングのWebライターは自信に反してレベルが低い

 

こう考えた上で選考を行っています。

 

気軽にWebライターになれるクラウドソーシングですが、

その実態は殆どがWeb上の情報を切り貼りしただけの「レポート」です。

イチから自分で企画を練ってライティングしたものではなく、

情報の真偽すら確認せずにライティングしている可能性もあります。

 

そして自分が書いた記事がどういう目的で使われているのか、

それすら理解していない人が殆どだというのも選考を慎重に進める理由です。

 

目的を理解せずに行うライティングは、

誰に向けてどんな情報を提供するのが最適なのか、

という商用ライティングの根本すら守れていないものです。

 

その一方でライターとして活動した実績はその人に残るので、

抱かれている自信に反してレベルが低いという状況が生まれます。

そりゃあ慎重に選考を進めざるを得ないよね…というお話なのです。

 

なのでハッキリ言ってこんなWebライティングは就活をする上で不要です。

そんなことをするくらいなら求人企業の採用担当者に電話をして、

「どうしてもライターをやりたいから選考をやって欲しい」

と直談判を持ちかける方がまだマシです。

※怒られるかもしれないので自己判断でお願いします…。

 

そして今まで記述してきたことを踏まえ採用される可能性が高い人は、

未経験でもコミュニケーションが豊かな人です。

 

営業職のようなアグレッシブなコミュニケーションではなく、

悩んだらすぐに周りに聞ける、人の意見を素直に受け入れる、

興味を持ったことはとりあえず調べてみて、議論してみるなど、

社会人として当たり前のコミュニケーションができれば問題ありません。

 

逆を言えばライター志望の人はこれができない人が少なくありません。

中にはスキルがあっても自分の価値観・感性を曲げられない人や、

クライアントからのダメ出しですぐにさじを投げてしまう人もいます。

 

当たり前ですがこういう人もライターとして成功しません。

一緒に仕事したくないと思われるような人は、どんなことをしても伸びませんから。

 

また、筆者の経験則として

営業などの「会社の利益に直結する仕事」を経験してきた方や

PR・広報などの「広告などを発注する側」を経験してきた方は有利です。

 

営業を経験していれば「案件を受注する難しさ」を知っているので、

自分が制作するものに対して、安易な自己表現は盛り込めないと思います。

 

そして広告などを発注する立場で動かれてきた方であれば、

「会社の予算を遣うことの重要性」を理解しているはずなので、

営業職と同じく安易な自己表現は盛り込まないと思います。

 

このようにビジネス上の金銭感覚を理解している方は、

企業ライターとして活躍していける可能性が比較的高いと思います。

 

何はともあれまずは「コミュニケーション」。

これを心がけて転職サイトのレジュメづくりや面接対策を行えば

書類選考や面接通過率は上がり、ライターになれる確率は高まります。

 

小手先の経験よりもまずは意欲や素直さ、向上心。

しっかりとライターの現実を理解した上で就職活動に臨めば、

あなたも長くライターとしてのキャリアを描けるはずですよ。